そして

仕事が楽しいヤツは残りの半分も楽しい。


2009年のドラマ

「リアルクローズ」から

聞こえてきたセリフが

2024年の私に響く。


あの頃の私は

夫と今の住まいで新生活を

始めてまだ1年が過ぎた頃だった。


派遣社員だったあの頃。

それなりにやり甲斐は感じていた。


仕事を通じて世の中と自身のシアワセを

実現していくようなストーリー。

少なからず共感して励みにしていた。


5年後、10年後、

あなたは何をしていたいの?

have to じゃなくて

want を考えなさい!


パワフルなセリフが

印象的だった。


大型デパートを舞台にファッション業界で

働く人たちの人生模様。

夫と二人、のめり込んで見ていた。

そして最後は涙まで流した。


意にそぐわぬ環境に転籍となり

そこで自己を見つめ直した主人公が、

ファッションを通じて人を幸せにすることへの

喜びに目覚めていくというストーリー展開と

デパートという業態への存続の危機に

立ち向かうという内容や

カリスマ性あるリーダーとのやり取りに

夫婦揃って引き込まれた。  


夫は去年、7月から転職活動をはじめて

年内に内定を頂くことができ、 

2月19日に退職。

その翌日から新天地で働いている。


前職では意にそぐわぬ転籍を経験したが、

今の職場ではむしろ

転籍先での経験が役立っているようだ。


退職日。生まれて初めて

花束を贈られた夫。

その花が、贈られた翌日には

新天地へのエールとなっている。


オレンジや黄色の花々を

リビングに飾って眺める日々。


ここで終わりたくない

まだまだ頑張れるところがあるはず。

51歳になり、困難な転職を決意した。  


書類での通過率は2%。

エージェントの力を借りつつ

自力でも応募し続けて内定を取得。


年明けに旅先での転倒事故で骨折。

手術を受け、全治に半年。

現在はリハビリの最中でもある。


何があっても

新天地に行くという決意が

挫かれることはなかったのは

本当に感心する。


2009年。あの頃の私達は

互いに都心に通勤しながら

同志のように励まし合う日々だった。


2024年の私達は、

それぞれ働く場所が変わり

目指す方向は異なったけれど、

咲きたい場所で咲き、

それぞれのドラマを

讃え合っている。


あっという間の15年。

桃も栗も柿も

実が成る程の年月だ。


仕事を通じて

誰かを笑顔にしている?

仕事をスキでいられている?

あの頃の私が問いかける。


YESなら、

残りの人生も楽しめるはず。


SNSがさほど活発でなかったあの頃は

自身と向き合うだけでよかった。

映えも評価も今ほど気にせずに

眼の前の景色を楽しんでいた。


自分なりに咲いて

唯一無二の自分を精一杯演じよう。

未来の自分が

楽しかったと振り返る。

いつか花をまた今日みたいに

しみじみと愛でながら。


掲載予定