最近観た映画。

トップガンマーヴェリック
犬王。

どちらも見る前は
そんなに期待していなかった。


前者は
コロナ禍で公開が延び延びになっていたので、
ようやく観られるという安堵感が先に立って
旧作の勢い再びのノスタルジックな作品では?
と思っていた。
後者に対しても、
平家物語から何やら得体のしれない話が現れた?
と興味の対象から外れていた。


公開後のレビューを
目にするようになり、
何だか面白そうだと思い直して
2作とも出足遅れ気味で映画館へ
足を運んで鑑賞したが、
己の先入観を恥じるほどに
感動することができた。
それとともに、
先入観に凝り固まって
あわや見届けずに過ぎてしまわなかった今を
ありがたく思った。


コロナ禍を乗り越えて
我々の目の前に作品として現れることは、
なんて尊いことなんだろう。
トム・クルーズがマッハ10に達する瞬間を
映画館の体感技術で感じられる今。
生きてこそ、この目で見届けられている。
そう思うと涙が溢れた。


コロナは鬼か??
そんな例えも生じていた2020年は、
鬼滅の刃のセリフから力を得ながら
映画やアニメ、オーケストラとの共演を
体感し見届けてきた。


そして新たに
平家物語の琵琶法師が
歌い繋ぐかのように、
犬王という実在の能楽師を描いた
アニメーションの世界に身を投じ、
その顛末を見届けることができた。


民衆を巻き込んで
盛り上がる様子に、
心がシンクロする。


心躍るのも、
生きてこそ。


なぜ、こんなにも突然に
心惹かれたんだろう。


多くの人に映画館で
作品を観てもらいたい。
その思いで上映を留まった、
トップガンマーヴェリック。
それを見届けられたのは
コロナ禍を生き抜けたからこそ。


かつての日本の芸能も
命がけの一世一代の大舞台に
民衆が沸き立ったであろう。
無念に散った平家の魂の叫びを
歌い繋ぎ舞う、能楽師犬王の物語に、
盛者でなくても命を奪う
コロナや戦火で失われたモノたちへの
思いがリンクしたようだった。


生きてこそ
見届けられる。
生きてこそ
語り継げる。



愚かな繰り返しを
生き抜いてこそ
見届けられる未来がある。


見たい景色を
思い浮かべながら、
想像もしていなかったような
絶景と巡り合うことを
願いながら。


それはきっと
竜宮城みたいに
意を決して潜った先で
我々を待っていると
信じながら。














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